お父さんからの伝言

夕食の食卓を囲んで、おとうさんが家族にするような話を書き残してゆくブログ。 家族の歴史。

Friday, July 09, 2010

君たちは今どのフェーズ?

心の糧になって、活力や意欲や情熱をかきたてるにはどうすればいいか。どうすれば標準的なテストでいい点が取れる勉強が出来るかではなく。
「どうすればテストでいい点が取れるか」を「どうすればおいしい作物を収穫できるか」と言い換えることが出来るとすれば、まずは「どうすれば発芽するか」「どうすれば病気や害虫にやられても強く復活するか」「どうすれば乾燥に耐えるか」「どうすれば伸びすぎないか」ということだろう。

大きく3つのフェーズにまとめられそうだ。
「どうすればいい環境の場所と時期に発芽するか」
「どうすれば乾燥や、病気や害虫にやられても復活する強い茎や葉が育つか」
「どうすれば伸びすぎないか」

最初のフェーズは「何の実がなる種だかわからないけど、それに合った環境は何か」「どの時期に芽を出すように植えるか」みたいな。どんな分野を掘る(磨いてゆく)か、大学卒業の年齢ですべてが決まるのではなく、遅咲きかもしれないとうこと。最初に目指したものでないものが、あとで花開くかもしれないということ。

真ん中のフェーズは「必ずしも環境のいい場所で育つことが、おいしい作物を収穫できることにつながらない」ということかもしれない。
無農薬、有機栽培で野菜を育てた人の話を思い出した。「最初は虫に食われてたけど、虫がいなくなるころに本番の茎や葉を力強くのばしていった」

最後のフェーズは「収穫を早くしようとした促成栽培は弱い」かな。カーネーションなどで花が咲く前に気温が高くなると、茎がひゅるひゅるって伸びて、背の高いのが出来るそうだが、花持ちが悪いということを聞いたことがある。日本酒つくりの麹も、早く温度が上がり過ぎないように調整している。早くあがると麹菌がお米の表面だけ糖に変えておしまい、中までじっくりと菌糸を張らないから、活性のある麹が出来上がらない。

「どこをみすえるか」
「どんな環境を求めるか」
「どのタイミングまでじっくり待つか」

これらのフェーズを通って、流れの中で果実の収穫と成長の喜びを繰り返してゆければいいね。
充実した仕事の時間と、掃除や料理やまわりとの付き合いなどの生きてゆくために欠かせない地味な習慣の時間と、次世代に引き継いでゆくための時間と、夢を見る時間。たまには病気になったり、後ろ向きの時間もあるだろうけど。それも受け入れて流れてゆければいいね。

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