お父さんからの伝言

夕食の食卓を囲んで、おとうさんが家族にするような話を書き残してゆくブログ。 家族の歴史。

Sunday, May 11, 2008

これからは大学で何を学んだらいいか

お父さん的にはまず、大学は実践に役立つ技術を身につけるところだという認識を持ってほしい。もしも文科系を選ぶなら、フィールド調査のある学科、たとえば考古学や民俗学が絶対いい。理由はインターネットの時代、ますます現場を観察して手を動かし、調査する人材と経験が企業にも貴重になるから。考古学や民俗学はビジネスにも通じる考え方と調査の方法、実行力を身につける宝庫。
そう、「インディー・ジョーンズ博士」こそ、お父さんの理想の姿。

デザイン系もいい。洋服や建築のデザイナーだけでなく、工業デザインやWebデザインでもいい。また「スティーブン・スピルバーグ」さんや、「スティーブ・ジョブス」さん、「安藤忠雄」さんも含めて考えられる。
芸術こそ就職から遠いような気がするけど、コンピューターや途上国の優秀な人が出来ないことを身につけていないと、これからの時代はフィリピンや中国の安い人件費の優秀な人が優先的に企業に採用されるから。
賃金の高い日本人なら、それに見合う特殊なことが出来ないといけない。世界の視点で考えると、それだけ払うなら似ている中国人に頼む。日本的な雰囲気、文化がバックにあるモデルさん、女優さんなら中国人には頼めないけど。

いろいろ書いたけど、ということは何も中途半端な大学でなくてもいい。目的がはっきりしているなら、専門学校の何が悪い。

日本の企業も、高齢化で萎んでいる国内市場より海外に売りたいので、同じ優秀な人材なら日本人よりフィリピン人を採用し、そこに工場を作ることになる。日本は世界のひとつの田舎。今の世界の感覚で言うと、過疎化が進んできている山形県のようなものだと認識してくれ。 実力がないと衰退する環境から抜け出せない。一緒に沈没だ。

アカデミックで学問の研究の中で終わるような、特に文科系の科目は、3年生くらいから就職で無駄な時間をとられるし、今の大学教育ではやってきたことが役に立たない可能性が大きい。一番無駄な道。たとえ有名大学であろうと。

専門学校だと大学よりレベルが低くて、仲間とクラブ活動をやったりできないのではないかと言うイメージも間違い。勉強する気がない学生が多い専門学校は、やらされている感が強いので、雰囲気も勉強すると言う感じではないかもしれない。それは学校見学をしたり、体験入学すればわかる。

大学に行く目的のひとつに、仲間と群れる楽しい学生生活を夢見ているなら、専門学校でも心配ない。体育会に入って厳しい練習をしたいなら別だが。同好会に入りたいなら、大学である必要はない。
大学でも同好会は学校の施設を使えないので、(一般人と同じく申し込み制で確保)専門学校と条件は一緒。だけどたとえばテニスなら、一般のコートはたくさんあるし、メールで集合場所と連絡、持ち寄る分担を決めれば練習できて、練習後はみんなでお茶も飲める。そういう施設は今は昔と違ってあまるほどある。昔の同好会も今より少ない施設でやりくりできたし、大学よりよっぽど市町村や民間のほうがいい施設。

問題は君たちが、世界の視点で見ているお父さんの考え方を自分の頭で想像して検証できるか、それとも受験産業やクラスメイトの踊らされている世界を見て、そちらを正しいと思うかだ。

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