お父さんからの伝言

夕食の食卓を囲んで、おとうさんが家族にするような話を書き残してゆくブログ。 家族の歴史。

Saturday, July 31, 2010

町内会の応援

昔商店街の床屋さんに、化学オリンピックを目指すとてもできのいい息子がいた。
やおやのおじさんや魚屋のオバちゃん、うなぎ屋のおかみさんは集まっては言った。
「たいしたもんだねえ。ここはひとつがんばってもらって、うちらも応援しようじゃないか」
息子さんはがんばったけど、初出場ということもあって10位だった。
「いや、それでもたいしたもんだよ。俺たちじゃ、逆立ちしたってむりだもん」
こう言って、その息子の努力をねぎらった。

今の時代だったらどうだろう。
もしかしたら「なんだ10位か。たいしたことないな」
「大騒ぎするほどのことでもない」
「国は何をやってるんだ。なぜもっと養成できないのか」
となるかもしれないね。
案外さめた意見を吐いていた人も、実際に息子さんに会ったとたん
「よくがんばりましたね。ずーっと応援していましたよ」なんて言ったかもね。

すべてフィクションでした。

そういえば協力隊でアフリカにいたとき、両面を見た気がした。

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