お父さんからの伝言

夕食の食卓を囲んで、おとうさんが家族にするような話を書き残してゆくブログ。 家族の歴史。

Friday, July 30, 2010

海外で働いてみたいという若者が減っているという記事

「今年の新入社員の半数は「海外で働きたくない」-産能大調査」
Yahooのこのタイトルの記事につけられたコメントが気になった。
「正直言ったらそうでしょ」
「わざわざ言葉も文化も違う国で大変な思いをしながら働きたいと考える人は、そりゃ少ないでしょうよ」

だけどマイコミジャーナルでこの記事を紹介したときのツイッターのフォローでは逆だった。
「おれは行けるなら行きたいけどそんなチャンスあんまりなさそう」
「俺は海外で働いてみたいなあー。どんな国でも挑戦してみたい」

28年前にお父さんが新入社員だったころはシンガポールの工事現場があったけど、行きたくないという人が多かった。
理由は
「第一言葉もできないのに、現地の人と仕事ができるだろうか」という不安。
「きっと後釜が見つからず、ずーっといなければいけないんじゃないか」という不安。
そうなったらお嫁さんを見つけられないという連想。
仲間はずれになるのではないか。
みんな忙しいから気にも留められず、ほおって置かれるのではないか。
出世コースからはずれちゃうのではないかという数々の不安。
事実、ときどき本社に帰ってきてもよそよそしく感じる。
当時大手商社の人も「商社といえども、ほとんど日本勤務希望。1割くらいが海外支店転勤回りをしている」といっていた。
転勤は仮の宿、いつも日本や本社のほうを見ている。そこで地元の人と交流し住むことを楽しまない。こんなビジネスマンは多いようだ。

反対に、海外で子育てした経験のある若い奥さんは、日本に帰ると海外に戻りたいという。
夫は遅くまで帰ってこない。
家族で一緒に何かする時間もない。
地元の交流や濃いつきあいも薄くなってしまう。
なんだかゆとりが消えてしまう。
途上国ならお手伝いさんもいただろうから、小さな赤ちゃんの子育てなどはもっとラクだったろう。
日本に帰ったとたん、いままでの家族単位で行動していた充実した時間との落差を感じる。

海外で生活した人にしかわからないことがたくさんあるのになあ。

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