お父さんからの伝言

夕食の食卓を囲んで、おとうさんが家族にするような話を書き残してゆくブログ。 家族の歴史。

Saturday, July 31, 2010

もっていない強み

デジハリが新しい大学で生え抜きの教授がいないことを逆手にとり、その時代の第一線で活躍しているひとをどんどん講師に迎えることで、並み居る有名大学を押さえ、CGなどの最新技術教育ではトップを走っている。
なぜ今までの大学にできないか?
教授は昔の技術は知ってるけど、新しい技術の現場を知らない。第一線で活躍している人が来ると、自分はお払い箱になってしまう。当然暗黙の抵抗が起きるだろう。

かけだしの中小企業が、資金でも人材でもかなわない大企業を差し置いて、お客様からの支持を得るにはこれが参考になる。また、新人が業界で活躍している先輩を越える方法もこれしかないだろう。

あとは従来どおり、大企業の下請けになったり、先輩の言うことをおとなしく聞いたり、権力のある人から特別にかわいがってもらえるよう、何かするしかない。ただし自由度は減るし、順番が来るのに時間はかかるし、そのうち卑屈にならないようにしないと曲がっちゃう。
もちろん大企業や先輩も今までの秩序を乱されないように、言うことを聞かない新参者をたたきに来る。

だけど、しばらくしたらどうなるか。
第2次大戦のころ、世界の工場といわれたアメリカの製造業の例を思い出す。今はみな、アメリカから中国へ工場を移してしまった。工場労働者の雇用が減り、困った政府は中国バッシングをはじめた。
ところが、アメリカがどんなに中国へ出て行った製造業を呼び戻そうとして為替に文句をつけても、企業は中国がだめならインドへ行ってしまうだろう。日本の例も含めて、一度出て行ったものは戻ってきたためしがない。昔はよかったといっても元へ帰らないのが定め。あくまで未来志向で新しいものを考えなければいけない。

何が大切か。
未来の姿を構想する力。答えを知っているよりも、その先を組み立ててゆく手順(フロー)を大切にするという考え方。つまりいろいろな組み合わせを試して、新しいものを生み出してゆく教育。
持っていないことを強みにして、未来志向で次代を作り出してゆこう。

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