厳しさのメリハリ
テレビを見ていたら、ボクシング世界チャンピオンになった長谷川さんのお父さんのインタビューが出ていた。
長谷川選手が中学に入った時のこと、「ボクシングをやめて卓球をやりたい」とお父さんに言ったとき、受け入れてくれたそうだ。お父さんが小さいときから、ボクシングを厳しく指導してきたのだろう。普段は厳しいが、「重要な決断のときに受け入れてくれた」ことに対して感謝していた。
長谷川選手のお父さんいわく、「厳しさにメリハリをつけただけ」
子どもたちの才能を引き出して開花させたいと願うのは、お父さんも同じ。せっかく生まれてきたのだから。
お父さんの場合、厳しさがなかったかもと反省している。
だけど、その理由はこんなところからきている。
お父さんは10代のころ、柔道部というちょっと理不尽で厳しいところにいたけど、伸びた気がしなかった。厳しい練習も好きでやってたわけではなかったから。
それより自分から旅を始めてから、留年はしたけど、本を読み自分で勉強する習慣もついて、おとなになってからだれも教えてくれることがなかったソフトの世界や、外国との取引、新規事業も独学で始められた。この方が貴重だと思った。
要するに君たちには二つの矛盾することを身につけてほしいのだ。
あたらしい発想、冒険にチャレンジする起業家精神と、自分に厳しく律してゆく規律の精神。
厳しい指導は規律の精神を養う。だけど動機や新しい発想、チャレンジする起業家精神はどうか。
逆に本人から才能や発想ややる気を引き出そうとするとき、規律の精神は養えるのか。
ますます答えのない時代。自分で考え、自分で調べ、道を切り開いていかなくてはいけない。それはまさに旅。
厳しくあれをやれ、これをやれとは言わない。それをやったら安心という考え方になってもらいたくない。時代で条件が違う。
子どもたちが自分で旅立ち、自分の居場所を切り開き、充実感の中で才能を開花させてゆく手助けをしたいのだ。
だから、みんなの旅立ちのときが一番感動するし、気持ちがよくわかる。
放り出しもするのは、宝物を見つけてほしい、その喜びを体験してほしいから。
お父さんは新しい発想や起業家精神を育てるほうにちょっと寄っている。甘いかな。
ただ願いは一緒。みんなの才能を引き出し、伸ばして自立できるようにしたい。自由を謳歌できるようにしたい。
それには「やる気」と「自分に厳しく」、これをどうやったらみんなに身につけてもらえるか。いつも反省させられる。
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