早く明日になあれ
小学校のときだったかな、国語の教科書に西洋の画家の詩が載っていた。
夜遅くまでカンバスに向かい、絵を描いている。眠くなるぎりぎりまで描いて、はやく明日の朝が来ないかなと願いながら床に就く。こんな内容の詩だった。
そのころお父さんは「なんでそう思うのだろう」と不思議だった。ひどく疲れるのに。
でも今はなんとなくわかる。
少しづつしか筆が進まず、なかなかカンバス上に全容が現れてなくても、画家には完成した姿が見えている。すこしでもはやくそこにたどり着こうと、わくわくしているのだろう。
お父さんもはじめから日本に限らず、世界中の人に使ってもらうことを念頭に、製品を形にしていっている。日本だけを考えていたら「なぜこんなものがあるのだろう」というようなものがついてるわけだ。
それが少しづつ発展してゆく。全容を現してきている。
「早く明日になあれ」
地味な毎日が幸せのときだ。
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