お父さんからの伝言

夕食の食卓を囲んで、おとうさんが家族にするような話を書き残してゆくブログ。 家族の歴史。

Saturday, March 13, 2010

普通に見えることでよけいに苦しむ

その女子高生は少し足が不自由なのだけど、混雑した駅にいる人々は気がつかない。ちょっと押されそうになること、それがどれだけの恐怖なのかわかってもらえない。
狭い階段で先を急ぐ人たちの流れを前に「だれに支援を頼もうか」と頭がいっぱいになってしまう。そして「私だけできない」という現実に疲れきってしまう。たったひとつのことなのに。

引きこもりや不登校は学生だけの話ではない。働き盛りにだってある。
よく見ればお年寄りにも沢山見られる。おじいちゃんだって、おされるのがこわくて電車に乗るのを避けている。だれかに車で送ってもらうなど、ほかの手段を気兼ねなく選べるだけなのだ。
広い世界を見渡すと、それがあたりまえの社会はたくさんある。だから自分のいる学校や身の回りの小さな環境がすべてだと思ってはいけない。

世の中は広い。飛び出せば、ひとつがだめでも、ほかの環境や手段を選べるんだ。
自分やまわりからの思い込みの風当たりを受け止めてもらえる支援と、「落ちこぼれ」といういやな言葉に「それは思い込みなんだ」と立ち向かうことが大切だろう。

児童虐待はもっとひどい。引きこもる場所も抜け出せる力もない子供たち。「おまえがわるいんだ」と攻め続けられる。残酷なことがあちこちで起こっている。

通信のような制度と、癒し受け入れてもらえるふるさとのような場所が、ますます大切な時代だ。

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