鐘をつきながら思う
地元の子達がギターを習いたいと自分を慕って来てくれた。それまではどうしたら友達が出来るか、クラスに溶け込めるかばかりを考えていたけれど、現実には雰囲気になじめなかった自分。
好きで奥会津にいると胸を張っていえる。それまでは高校はどうしたのと言われたらどうしようと負い目を感じていた自分。
つかみかけている新しい価値観。それまでは同年代から置き去りにされてゆくようなあせりばかり。追いつけない、期日までにやれない、やろうとするより言い訳を考えて結局その場をつくろう悪循環。
思い込もうとしても、自分自身をうそではつくろえない。
新しい環境に飛び込んだ。
若い人たちや村の人たちに受け入れられる。
毎日決まった時間に鐘をつくという小さな積み重ねが、村人の心に希望を届けて感謝される。
偏差値や世間の目ではなく、好きなことから組み立てなおして考える。その結果大学も決まり、受け入れられる。
そして好きなことを磨いた結果、ギターを聴いてくれた子供たちが自分をあこがれてくれる。
いつも臆病でほんとは憧れてばかりだったのに。
そんな自分も現実も今は受け入れられる。
自分の過去や今、未来も見つめなおして、スピーチにもそのまま表現できた。
今までは消したかった現実の中に価値を見つけ出した。
鐘をつきながら思う。
心の中に充実感が広がっている。
響き渡る振動が、錆びついたこだわりを洗い落としてくれる。 煩悩をふるい落としてくれる。
飛び込んだこと、受け入れてもらえたこと、自分自身を受け入れることが出来たこと、好きなことから組み立てなおしてゆけたこと、続けてゆけたこと、そして他の人にしてあげることがある喜び。
鐘をつきながら、オンリーワンの幸せを引き寄せる。
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