お父さんからの伝言

夕食の食卓を囲んで、おとうさんが家族にするような話を書き残してゆくブログ。 家族の歴史。

Monday, October 08, 2007

林学科卒IT企業の社長

お父さんの友達で大学の林学科を卒業して、ヘッドハンティングで外資系IT会社の社長にまでなった人がいる。
実は中学高校時代、彼は英語が大の苦手。成績もたいしたことない。お父さんの仲間内では、赤点の数が多い人ほど「男爵」「伯爵」「公爵」と呼んで競い合っていた時代。(あほを自慢していたくらいだから、のんびりした校風だった)そして彼も「男爵」くらいの爵位を持っていた。大学も浪人して、当時あまり人気のなかった林学科へ進んだ。
その後、時代はオフコンブーム。猫も杓子も事務のOA化。そんな変化の時代に卒業したもんだから、オフコンとソフトを扱っている会社に就職。
実はそのころのソフト会社は「ソフトは文章だから、文学部でもいい」ってなわけで、理科系に限らず、だれでもいいからプログラマーとして採用した。彼は山登りで学生生活を過ごしていたようなやつだったけど、プログラマーになった。
それからなぜか海外転勤。ロンドンとニューヨークへ駐在。学生時代を知っている仲間はこれだけでも絶句。信じられないけど、その後ずっと外資系の会社で、上司は外国人という環境。今は超大手コンピューターソフト会社の営業部長。もちろん外資系。

彼は学校の勉強はできなかったけど、ギターを独学で勉強したり、ひたすら山に登ったり、自分から興味を持ったことには、とことんこだわった。なんでも自分で独自の方法を考えてやってみた。音楽を聴くだけや、山を見るだけでは満足しなかった。学生時代にはペルーの山へ遠征したり、50歳を過ぎた今は、ギターの発表会に出ている。恥ずかしいという気持ちより、やってみなければ気がすまないのだ。

学生時代の成績ではない。何も知らなくても自分で考え、必要なことは一から調べて行動に移す。これが人生を決めるのだと思う。

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