お父さんからの伝言

夕食の食卓を囲んで、おとうさんが家族にするような話を書き残してゆくブログ。 家族の歴史。

Monday, September 04, 2006

自由研究のまとめ方

実はこれは、会社に入って一番大切な能力である「問題解決法」と同じ流れなんだ。だからこの流れ(まとめ方の手順)を知っていると大人になっても役に立つし、いつもこの流れに照らし合わせて物事を考える癖をつければこわいものなしだ。
さて、オシムの考えるサッカーでも利用できる流れとはこんな具合だ。

1.「こんな現象が起きていてこまっている。この問題を解決したい。」または
「こんなことに興味を持った。その中で見つけたことをみんなに伝えたい。」
こんな風に、まずテーマの設定をする。解決したいこと、伝えたいことをはっきりさせる。研究の目的をはっきり書くということだ。
このとき注意することは、原因と現象(起こったこと)を混同しないこと。たいていはひとつの原因で色々ないくつかの現象が起こる。現象をなくそうとしても、元の原因を解決しなければ、いつまでも繰り返して別の現象が起こる。
原因は原因の原因があるし、また原因の原因の原因もある。しつこくなぜそれが起こったかを深く考えて追ってゆく。
また、いつも「こういう状況になったら、こう動く」ということを考えておくことが、解決方法を見つけるのに重要な態度だから、ふだんから心がけて訓練すること。オシムジャパンに求められていることだ。「こういう場合はこうなるし、こういう場合はこうなる」という条件を考えることは、次の質問と関係している。

2.原因を切り分けるための質問をしてゆく。自分自身に質問をしていい。「それは男?、それとも女?」みたいに、片方でなければ必ずもうひとつの方という風に、びみょーという答えが出ない質問にする。「こういう場合はどうなる?」みたいに、色々な角度からの質問を考える。

3.質問で切り分けてゆき原因の原因がわかってきて、「どうやらこれが原因で、こういう現象がおこるらしい。」という仮説を立てる。

4.その仮説が正しいことを証明するデータを探す。考え方を説明する図やグラフを書くことで、考え方を深くすることができる。図は、いろんな出来事をひとくくりにできる時のタイトル(要はこういうこと)を書いたり、質問の切り分けがトーナメントのように深く分かれてゆくものを書いたりする。雑誌によくある「Yes、No」で矢印のほうへ進んでゆき、性格診断をするような図のイメージだ。

リーダーは答えを知っている(覚えている)必要はないそうだ。答えを導き出すステップを考えることができればいい。理論的に考えるということはこういうことだ。

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