お父さんからの伝言

夕食の食卓を囲んで、おとうさんが家族にするような話を書き残してゆくブログ。 家族の歴史。

Saturday, May 29, 2010

デッサンってなんで何度も書き直すの?

デッサンを見ていると、何度も書き直している。一筆書きのように、一度ですまないのか。
漫画を描くのを見ていると、薄い線で輪郭や縦横の補助線のようなものを書いている。なんでどうせ消すのに書くのか。
ロゴを考えるのに、何パターンも似たようなものを作っている。なんでひとつにしないのか。
文章を書くのに、なんども推敲をしている。なんで一発で書けないのか。

一見面倒くさいことをやっている。
だけど自分で作品を作ろうとすると、たとえそれがビジネスで製品を作ることでも、同じようになんども試行錯誤し、書き出しては削り取り、補助線のようにあちこちの言葉を結び、条件別、対象別に構想しなおし、何度も同じことをメモしては、少しずつ変えていっている。
磨きこんでいる作業。

構想するとか、しくみのデザインとか、作品を作るとか、製品を作るとか、みんな書いては消し、作っては壊し、みがいている。
なぜか面倒だとは思わない。

仕事は効率よく早くやらないと悪だと思っていたけれど、そればかりではない。
価値の創造には、プレッシャーは必要だけど、効率ばかりを基準にするのは逆効果になることもあるだろう。
もっとはやくこのことに気がつけばよかった。

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