学校を選んだ理由
クララへ
今君の行っているカトリックの学校を選んだ理由。
君の入学一年前の出来事。太平洋で漁船が遭難して、40日近く漂流したあげく、ついに救出されたことをニュースで知った。水も食料もない中、希望を捨てずに生き延びることが出来たのは、一人の船員の存在があったからだと聞いた。その年配のフィリピン人の船員は、敬虔なカトリックの信者で、明日をも知れぬ漂流生活の中、神様の助けを信じて祈り、他のフィリピン人船員の心の支えとなった。パニックにならず賛美歌を歌い、仲間割れもせずに希望を捨てないで、いつ終わるとも知れない漂流生活を落ち着いて切り抜けることが出来た。ちなみに船長は日本人だったそうだが、あまり役に立たなかったそうだ。
クララが学校生活を送ってゆくとき、いろいろな試練があるだろう。学校はたとえて言うと、社会の荒波から守ってくれる舟のようなものだ。そんなときに心の支えとなるものは、マリアの影響もあるけど、カトリックの教えかなと思った。
こんな父親の気持ちを親子面接の中で話したっけ。面接の先生はちょっとお疲れで、居眠りしていたかもしれないけど。
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