人間のミス
「人間にはミスがつきもの」というのがどうやらイギリスの前提らしい。
イギリス企業にお父さんの会社で材料を納めていたんだけれど、ある日規格外の品物が行ってしまった。工場で原因を調べると、新しく入った工員さんが、網を取り付ける方向を間違えてしまったらしい。そのため、違う粒度の粉が出来てしまった。
イギリスの会社に出かけていって理由を説明した。きっといろいろ書類を出せとか、再発防止策を導入せよとか、山ほど言われると思っていたら、「人間はミスをするものだ」で納得されて終わってしまった。こちらで用意してきた対策の説明だけで、おしまい。国が違うと随分違うものだ。
逆に「人間はミスをするものだ」ということを前提に、システム化され、だれでもミス無く行えるプロセスに規格化されているのがイギリスかもしれない。スーパーマーケットとか、レジがいい例だ。
そういったプロセスにするにはどうすればいいか、考える力は彼らの方が上だったんだろう。
お父さんも歳を取ってくると、若いときには考えられなかったことが起きてくる。たとえば暗いところで字は見えない、交差点で反対のほうは注意を払ってなかったり。走れば体と気持ちは前に行くけど、足がついてゆかずに転んだり、つまり、注意力や反射神経、記憶や集中度合いが違ってくる。確実に物事をこなしたり、ちょっとした応用が必要な場面でも、さっと対処することが危うくなってきている。
だから、人間のミスをカバーするために手順とリスクを確認すること、ミスをカバーしたり、起こさないような手順や工夫を考えることが大切になってきている。
ますますそういう工夫が大切な時代だと思う。
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