お父さんからの伝言

夕食の食卓を囲んで、おとうさんが家族にするような話を書き残してゆくブログ。 家族の歴史。

Friday, January 19, 2007

社長か建築家か職人か

旅の途中で出会ったウルグアイ人の学生に聞いた。
「社長と建築家とどちらにあこがれるか?」
間髪いれずに「建築家」と返事が返ってきた。
才能を信じ、自分ががんばれば個人の能力を生かすことのできる仕事にあこがれるのは、個人主義の西洋らしい。
学生だったお父さんは、その時代は協力することがなんとなくあたりまえだったから、先見の明のある経営者にあこがれた。
国が違えば考え方も違うもんだなと思った。

経営者は人を使い、組織で価値を生み出す。だけど思い通りに人が動かず、うまく行かないこともある。逆に革新的なことは何もしないで人を安く使って分配せず、富をためることもできる。
建築家は自分のアイデアが作品になる。人を使うことには力を使わず、作品が人を感動させる。だけどひとりよがりになって、迷惑なこともある。
職人は自分の腕を磨き、技を追及することに喜びを見つける。わずらわしい人との交渉は避けることもできる。だけど自分のやりたくない仕事もやらないと、仕事にありつけないこともある。

実際社会に出てみると、どれもすべての要素を含んでいる。やりたいことだけやろうと思っても、自分の夢は実現できない。そう割り切って、目的のためには苦手なことにも手を染める。
自分の才能を信じ、夢(目的)をあきらめないで努力して行くことだね。

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