お父さんからの伝言

夕食の食卓を囲んで、おとうさんが家族にするような話を書き残してゆくブログ。 家族の歴史。

Sunday, August 19, 2007

矛盾に生きた協力隊生活

真面目にやろうとすると大きな矛盾を感じてしまう。現地の人と一緒の食事や一緒の寝具という生活レベルではとてももたない。同じ場所にいるけれど、自分は何倍もの生活費をもらって、いい物を食べているアフリカでの暮らし。自分のものを分けあたえたら、最初にまいるのは自分。だからあげられない。せめてまわりの人たちが協力的で、貧しい中でも明るいのが救い。
飢餓で緊急援助に来ているのではなく、長いスパンの国づくりの手伝いに来ているのだとわかっていても、なんだかわるいなあと思ってしまう。

もうひとつの理由。高校、大学と教育を受け、会社で技術を身につけてやってきたアフリカだけど、ないものだらけ。あふれるほどの材料とエネルギーと協力してくれる業者と、お客さんができたものでお金をもうけて循環する仕組みがある中では、自分の仕事も少しは役に立てた。でも、そんなものはまわりにないとしたら。

だけど決して暗黒の大陸ではない。気楽にやっている。ゆるゆるの自分でも、一緒に楽しめる。無関心と言う砂漠は無かった。そして学ぶことは多かった。かえって都会のほうが、身を守るのにきゅうきゅうとしなければいけないんだろう。これも逆の意味での矛盾。

今の学校で、もし無関心といじめと疎外感とを感じるなら、途上国へいけるといいね。君を必要としている場所があるはずだ。君がその場所を見下さない限り。

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